2010/09/28

あんなんやら、こんなんやら

今日は昼に愛知トリエンナーレで、平田オリザさんのロボット演劇に出演するブライアリさんと京都駅で打ち合わせを兼ねて昼ごはんを食べに行きました。

最近は関西の研究室(ロボットの)でリハーサルがあったらしくここ二三日、関西にいて、今日名古屋に出発するということで、その前に会うことが出来ました。


その後、自分のソロのリハーサルをし、その後たまたま京都造形大学の近くの日本語学校に入学すべく勉強している韓国人ダンサーのキムさんに出会いました。


最近外国の方と話す機会が増えたのですが、彼らと話していてすごく感じるのはその“まっすぐさ”です。


ブライアリに関しても、日本語を一生懸命勉強しているキムさんに関しても、祖国を離れ、日本にわざわざやってきたということもあって本当に志が高く、まっすぐで、パワフルで、美しいです。


日本に生まれ、日本で育ち何となく生活している日本人に、彼らのような志があるだろうか?とついぞ考えてしまいます。


さらに彼らと話をしていると、なんというか、人間という生き物の捉え方の幅が広がる気がします。

というのも以前は頭では間違っていると分かっていつつも、無意識に人間=日本人と考えがちだったのですが、外国の友人が増えると具体的に彼らの顔やしぐさ、話し方などが思い出せるので、人間という言葉の響きの中にやっと外国人のイメージが含まれてきたような気がします。


と同時に人間ってあんなんもいればこんなんもいて、宇宙は広いのに、こんなちっちゃくて、なんや可愛らしいな、とか、思ってしまいます。


あんなんや、こんなんな世界中の人間に自分の作品を見てもらいたいなとも思います。あんな顔やこんな顔が、一体どんな顔するやろか?などと想像しながら。。。


なんせKYOTO EXPERIMENTは「京都“国際”舞台芸術祭」ですから!!

cafe independantにて打ち合わせ

今日は朝からバイト、リハーサル。その後『カイロー』京都版の衣裳の方との打ち合わせのため三条cafe independantに行ってきました。

ここは京都でも有名なイベントカフェで、ライヴやパフォーマンスなど盛んに行われています。街中にあり、アクセスも良し、遅めの晩ごはんにもしっかり対応してくれるオールラウンダーです。いつかこういうイベントカフェのオーナーになるか、ニュージーランドで羊を飼って暮らすのが僕の密かな夢です



ともあれ打ち合わせも無事終わり、お腹も満足。後は案の定下らない話で盛り上がって、打ち合わせ終了。終バスで帰宅しました。



明日は朝からまた打ち合わせです…。明日は愛知トリエンナーレでのパフォーマンスをひかえ京都で稽古中のブライアリと一ヶ月ぶりに再会。



彼女は『カイロー』東京公演をエラク気に入ってくれたオックスフォード大卒のアメリカ人で、愛知トリエンナーレでは平田オリザさんのロボット演劇に出演しるそうです。



海外にも自分のやってることを面白がってくれる人がいるのはとても嬉しい事です。
もしかしたら来年、彼女と何かしらパフォーマンスをする事になるかもしれません。明日よっぽどケンカしなければ(笑)

と、書き終えようとした矢先、明日の夜に舞台監督さんとの打ち合わせすることが決定しました。。。寒くなってきたし、体調気をつけな忙しさにやられる!

2010/09/26

神戸、未来のアートスペース

今日は神戸三宮にある旧国立生糸検査所に行ってきました。

ここはもともと生糸を検査するための工場で、廃工場になっていたところを、神戸市が買い取り、2012年からアートセンターとして生まれ変わるという場所で、工事着工までの二ヶ月間、試験的に運営されています。


会場には様々なアーティストが滞在し、作品を作ったり、パフォーマンスをしたりしています。いわば一時的な遊び場です。

さてそこで僕は何をしてきたかと言うと、12月に神戸で行われる公演で共演するダンサーの方々と、顔合わせも兼ねて即興ダンス大会をしてきました。

女性一人、男性三人。ほぼ初対面で、いきなり一緒に踊る、しかも初めての場所で。

顔合わせとしては、かなりハードですが、ダンスを生業にする者にとって「無茶ぶり」は最高のアドレナリン剤ともいえるのかもしれません。なんだかんだ盛り上がって、30分の予定が45分のセッションとなりました。


映画の世界でも初顔合わせが、台本の読み合わせって話はよく聞くので、そのダンス版と言った感じで、それぞれのバックグラウンドをしょって、ぶつかりあいました。


ソロの時には味わえないダンスの面白さが味わえて楽しかったです。


映像を録画していたので近々ダンスボックスから動画が公開されると思います。お楽しみに!

旧国立生糸検査所は今、こんな感じです↓
素敵なカフェもあるよ!
  
 
 
 



    

2010/09/25

明日の話

いつも今日起こった話を書いているのですが、今日は明日の話をします。

明日は神戸三ノ宮にある旧国立生糸検査所という元々生糸を生産していた工場で、即興ダンス大会をしてきます!


なぜにそんなところで?といいますと実は今、既に廃工場となったこの場所を神戸市が買い取り、アートセンター化しようというプロジェクトが今まさに進行中で、今回はその試作事業として関西で活躍しているアーティストを集めて、ライブやらイベントやらをするようです。


今回は知り合いのダンサーさんに声をかけて頂いての参加で実際、まだ僕はまだ現地に行ったことはないので、明日は本当に初物ずくしです。

話によると施設は工場が稼働していた時のままらしく、とても楽しみです。
とりあえず踊る靴がいるやろなと思って引っ張り出してきたのは、野外ダンスの時はいつも履いているナイキのシューズ。


こいつは渋谷センター街、京都市芸大の石畳み、名村造船上跡地のコンクリ、シンガポ-ルの路上と、様々な野外パフォーマンスで僕の足元を支えてくれました。

ボロボロですが信頼のおけるパートナー!明日もよろしく!

行ってきました!竹ち代モンドセレクション!!

今夜は待ちに待った金曜日!京都UBANGUILDに『竹ち代モンドセレクション』を見に行ってきました。今回は超豪華なラインナップで充実した時間を過ごせました。

竹ち代さんと隅地さん、完全にイってらっしゃいます(笑)
その他、j.a.m DANCE THEATERや斎藤亮さん、池浦さだ夢さんなど近畿大学出身のダンス関係者が多く出ていたということもあり、お客さんも近畿大学関係の人が多かったのか大盛り上がりでした。客席から靴が飛んだりしててからなぁ~

関西ならではですね。関東じゃありえないです。
あと会場でバッタリ大学の後輩に三年ぶりぐらいに会いました!こういうとき、ふと「ダンス続けていてよかったな」と思います。
そしてさらにはタイから精華大のexchangeで来日しているタイの舞踊家ongさんとも会いました。実は彼、京都に来てから会うのは三回目で、一回目は京都芸術センターのワークショップ。二回目はこないだのJodiの作品を見に来てくれて、今日はゆっくりと話をする事が出来ました。
彼は7歳からタイの伝統舞踊をやっている28歳。ってことは20年以上伝統舞踊を踊っているということです!?
四年前ぐらいからコンテンポラリーダンスに興味を持ち始め、日本を去った後はインドネシアに行き、アジアのコンテンポラリーダンスの研究をしているんだとか!
来年の1月まで京都に滞在しているということで、一緒に作品を作らないか?というお誘いをいただきました。一体何なんだろうか?今年のこの国際交流の波は!?
ともあれ今日はとてもHAPPYな、良い日でした。
ちなみにHAPPLAY♥もよろしくね!(無理やり宣伝で恐縮です)

2010/09/23

チケット予約開始!

今日は杉原邦生氏とKYOTO EXPERIMENTフリンジ企画HAPPLAY♥の打ち合わせをしました。

相変わらず中身のある話2割、下らない話8割な感じで、あっという間に二時間ぐらい駄弁ってしまいました。

さらに『文化祭』の裏話をたくさん聞いてしまいました。ああ青春!甘酸っぱいっす。いいなぁ~京都バージョンも楽しみだなぁ。でも、なんだかんだ言って結構真面目な話もできたし、有意義な打ち合わせになりました。


クリエイティブな人と話すと刺激をうけて自分もクリエイティブな気持ちになります。邦生さんと別れた直後はいつも「さ!作ろ!」って思います。

さて約1ヶ月後に迫った『カイロー』京都バージョンですが、チケットは「京極朋彦ソロダンス企画」の電話かメールの予約のみで受付させていただきます。

なので全て当日精算で、席が埋まり次第受付終了と、させていただきます。

予約は「チケット予約」欄から予約して頂くか、以下の電話までよろしくお願いします!

メール:kyo59.1201@gmail.com  電話:08050513684(イマイ)

沢山の方々のご予約をお待ちしております!今回は会場もアゴラとは変わるので、ラストシーンは確実に変わります(笑)アトリエ劇研はエレベーター無いですしね。また一味違った『カイロー』になると思います。というかさらに良いものにします!

10月30日(土)19:30、たったの一回キリの公演なのでお見逃しなく!

2010/09/21

世界が少し身近に感じます。

ジョディとのお別れから一晩明けて、今日はゆったりとしていました。怒涛の二週間の余韻がまだ体に響いています。

今日は掃除洗濯を済ませ、買い物に出かけ、割とボーっとした贅沢な一日でした。明日からはまた10月のソロに向けてリハーサルが始まります。45分無音、今回も美術無し、照明変化無しで行きます。
そういやジョディも始めはいつも無音から作るって言ってました。出来た振りを、どうコンセプトや音楽、空間に折り合いをつけて行くか?をその後、悩むとも言っていました。
ジョディにとって振りを作ることは簡単なことで、その後の作業の方がよっぽど大変みたいです。
ジョディと僕では次元が違いますが、僕もとにかく振りを出してから構成していくので、何となくその後の苦悩については分かる気がします。
特に今回のソロは無音、美術無し、照明変化無しというコンセプトに、出てきちゃった振りをどう機能させていくか?みたいなことには散々悩まされました。
結果どんどん振りはボツになっていき、結局後から継ぎ足し継ぎ足しで行くんですけど・・・
ただ今回は再演なので何となく下地になるものは決まっています。ただ同じことをやっても面白くないので、どんどん変わると思います。
特に今回ジョディの本番直後ということもあり、恐らく相当影響されぇ~の、友人達に「何カッコつけとんねん」とダメ出されぇ~の、凹みぃ~の、自分を見失いぃ~の、直前で取り戻しぃ~の本番!といった感じになるでしょう(笑)一ヶ月で足りるかしら?
ともかく上演空間も変わりますし、頭も体も初演とは変わりますから、その辺の変化も楽しめたらと思います。
そういえば以前ブログでも書いたyou-tubeにアップしたリハーサル風景の動画ですが、これ実はジョディへのプレゼンとしてアップしたもので、ジョディはこの動画を見て僕の出演を快諾してくれたということでした。もし興味がある方はコチラをどうぞ。
打ち上げでこの話になってかなり盛り上がりました。you-tubeってすごいなって、改めて思います。
しかも知らぬ間に既に100回以上再生されていて、その話をジョディにしたら「そのうち100回は私が見たわ」なんてアメリカンジョークをかましてくれました。こん時の彼女は焼酎飲んでご機嫌でした。
こうなって、、、
こう(笑)
お茶目な人です。そして最後にはこんなプレゼントまで!Thank you Jodi ! see you again!!

2010/09/20

ジョディ・メルニックと大阪の夜

ジョディとの短い二週間が終わった。もう何書いたらいいかわかりません。

でも書き残しておきたい事は山ほどあります。
今までそう言った事たちは山積みのノートとなって積み重なって、押し入れが大変なことになっていたので、そういう意味ではブログ始めて自宅の収納環境はすこぶるよくなったなと思います。

さて、今回振付家はもちろんのこと、全てのダンサー、スタッフ、関係者が初めて仕事をさせていただく方々で、初めて尽くしでした。あ、竹ち代さんは唯一知り合いでしたが。

皆さん本当にすごい人達で、作品を少しでもよくするために、自分の仕事をきっちりやる、心意気に溢れる大人たちでした。
そんなカッコイ大人たちに囲まれて、自分はどれだけ頑張れたのか?フィードバックするには時間がかかるやろうけど、この経験をこの先、何度も思い返す事は確かです。

そして改めてダンスってすげえなって。人ってすげえなって、なんの恥ずかしげもなくつぶやいてしまえる幸を感じます。
帰りの電車の中で思い出す、数々の瞬間、言葉、そして動きがこれからの自分にどう作用してくるのか、楽しみです。

二週間という短い時間でしたが、海を越えてやってきた振付家と、大阪のカッコイ大人たちに囲まれて、とにかく幸せでしたわ!

そして最後に、とにかく自分足らん!足らんわ全然!頑張ろ!!

2010/09/18

明日本番!!

今日からアートエリアB1、小屋入りです。といいつつ明日本番です!

あらためてすごい現場に居させてもらっているという感じがします。
ジョディ、新作ソロを踊る愛さん、そして一緒に踊らせていただく沙菜恵さん。本当にプロの仕事を間近で見られることの幸せがあります。

自分はと言えば、ハッキリ言ってレベルが低すぎます。それはやる前からわかっていましたが、本当に自分に何が足りないか、まざまざと見せつけられます。そんな中、僕は、自分のベストを尽くすだけです。本当に。明日は本番です。本番はやってくるものです。やってくるものは乗り越えるしかないんです。

2010/09/15

北浜Cafe

今日もなにわ橋アートエリアB1にてジョディ・メルニックさんのリハーサルに行ってきました。
アートエリアB1は京阪なにわ橋駅の構内にあるのですが、同じ京阪の北浜駅からも徒歩5分程度で来られます。北浜駅からB1に行く途中に難波橋を渡るのですが、その橋の麓のところに、こじんまりとしたCafe「MOTO COFFEE」があります。

今日初めて入りました。川に面したテラスに5席、地下に5席ほどの、ほんとにこじんまりとしたお店で、メニューも各種コーヒーと8種類ぐらいのケーキ、パンのみ。コーヒーは深煎りと浅煎りが選べます。
テラスからの眺めは最高。眼下を流れる土佐堀川がセーヌ川に見えてきます。行ったこと無いけど、パリ・・・また今度、時間の有るときにゆっくり立ち寄ってみたいです。
リハーサルは今日初めてスタッフが全員揃い、様々なことが決まっていきました。
そりゃもう本番4日前ですから、気合も入ります!ジョディも気合十分です!
作品のことに集中しすぎてジャージのパンツが裏表だったり、ボールペンを髪止にしたまま帰ろうとしたりしてましたが大丈夫です!作品は日々良くなっています。

2010/09/14

センチメンタルジャーニー

最近ジョディの話題ばかりで浮かれていたので、今日は違う話を書こうかと思います。

いや、この話は前々から書こうと思っていたのですが何となく寝かせてあった話題で、先月末の東京公演を見に来てくれた友人の話です。

彼は公演後にわざわざ京都まで感想の手紙を送ってきてくれました。

彼との付き合いは高校一年の時からなので、かれこれ10年ほどになるのでしょうか?
全く連絡を取り合わない時期もあったのですが、卒業後は東京芸大に行き、卒業制作で賞をとってその副賞でヨーロッパに行っていたようです。

当時、僕の高校はバリバリの進学校だったため、東大、慶応当たり前。芸大に行くなんてやつはほとんどいなく、異端もいいとこでした。

なので僕が東京を離れるとき、新宿駅まで見送りに来てくれたのは彼と、パティシエを目指して短大に行った子の二人だけでした。。。

大学時代、住んでいた四畳半の風呂なしアパートに、寝袋をもって泊まりに来て、床に落書きして帰った彼はその後、全く連絡が取れず、ふと送られてきた手紙は、イギリスからの国際便でした。まあお互い変わり者同士、惹かれあうようです。

そのくせ、お互い何となく照れ臭いので、普段メールも電話もしないのでたまに会って、ごくたまに手紙をやり取りしています。今回も毎度のごとくA4の紙にびっしりと感想が書き連ねてありました。

友人同士というのはどうしてもフラットな目線で作品を見あうことが難しく、僕が彼の卒業制作を見に行ったとき感じたように、彼もまた、それを懸念して今まで僕の作品を見に来なかったのですが、今回やっと見に来てくれました。

それだけで僕としては嬉しかったので、当日、会場でも声をかけることも無く、後でメールするでもなく、いたのですが、手紙の内容を見る限り、なんだ、結構楽しんでくれてたんじゃん!とか思いつつ、鋭い指摘もありつつ、とてもありがたかったです。

様々な困難にぶち当たった時や圧倒的な力を前に、己の情けなさに打ちひしがれる時。ふと思い出すのは、東京を離れるときの新宿、新南口の高速バス乗り場だったりするんです。
そして京都。始まりは四畳半の何もない部屋。寒くて眠れずに1キロ走ってから寝たあの部屋です。たぶん一生忘れないと思います。

そう思うと改めて今回の公演が、そして今後の活動が、自分を送り出してくれた東京の人たちと、自分を受け入れてくれた京都の人たちへの恩返しになっていればと、願うばかりです。

明日はまた、なにわ橋でジョディとリハーサルです。頑張らないわけにはいかないのだ!!

2010/09/13

少し長めの自己反省

今日は新長田にあるダンスボックスへジョディのリハーサルに行ってきました。
神戸を超えて兵庫の隣にあるので京都からは遠い!のですが電車の道中が小旅行気分になれるので楽しいです。

今日のリハーサルでは衣裳を着て通し稽古をしました。気がつけば二週間のジョディの滞在期間も折り返し地点です。作品の全貌も明らかになってきました。

いや、しかし本当に勉強になります。ジョディの今日の名言は
「ただ踊って下さい。自動で首を振る扇風機のように」
中学生並みの直訳ですが、倒置法にした方が名言っぽいでしょ?

彼女の体の使い方はいたってクール。湿っぽい情動や説明的な物言いは一切排除。それでもそれらの断片から、ドラマが見えてくるのが不思議。

そしてここからは僕の考えですが、今回の『fanfare』という作品の初演には実際に扇風機を使った美術が使われていたということもあり、どうやらfanfareとfanがかかっているようです。

だとしたらタイトルが既に、華やかな、あるいは扇情的なダンスを扇風機の風のごとく冷やかに皮肉っているようにも思えます。あくまで個人的な深読みですが、ジョディ自身も「ただ形があるだけ」「ただフレーズがあるだけ」と繰り返します。

さらに僕が今日の通し稽古の映像を見返して思ったのは20分のデュオを“語る”その語り口です。
僕は今まで「ダンス」という方法で作品を作るとき20分という時間は短いと考えていました。それは観客としても、作り手としても。

何かが始まったからには終わらせるのが作品かなと思うのですが、いったん始まったモノの、終わりに説得力を持たせるためには、身体表現の場合20分だと足りない。
それやったら映像とか他のメディアにまかした方がいいと考えていました。

さらには30分過ぎたぐらいから他のメディアにはない身体表現の“勝ち目”が見えてくる気がしていたのですが、それって結局“語り口”の問題で、語る言語が変われば20分でも十分“勝ち目”はあるのだということを彼女の仕事を見て思いました。

ここで明らかになるのは自分の語り口の少なさ、拙さです。
「要はお前は45分の語り口しか持ってないんやろ」
「それしか語れないという己の稚拙さを“身体表現”のせいにするな」
ということです。

前に現代美術作家の高嶺格さんが作品を作るときに心がけていることとして現代美術という広大なジャンルの中で「何を扱うにしても、いつも、何が機能するかを考えている」という話をしてくれたことがありましたが、そう。20分の作品には20分の中で“機能”する言葉があるのです。

その“語り口”がカッコイイぜジョディ!
生のニンジンを皮だけむいて、丸かじりのジョディ!
NY生まれNY育ち、生粋のニューヨカージョディ!

そんな風にテンションが上がったり下がったりしながらも、彼女の仕事を間近で見られて、彼女の振付を踊る最初の日本人として、なんだかんだ興奮してます!

一回きりしかない本番を是非生でご覧ください!
http://www.db-dancebox.org/03_sc/1009_jdy/index.html 

2010/09/11

北浜駅となにわ橋駅って歩いて5分ぐらいのとこにあるのね

今日は難波橋へ、ジョディ・メルニックさんの振付作品『Fanfare』のリハーサルに行ってきました。

この作品、実は2009年NYで「TIMEOUT NY’ best in Dance 2009」という賞を受賞した作品なんです!best in Danceってことは“今年一番イケてたで賞”ってことでしょ?しかも2009だから“去年NYで一番イケてたダンスで賞”ってことだよ!
そんな栄えある作品を踊らせていただいてます。

皆さん今すぐチケットを予約してください(笑)
http://www.db-dancebox.org/03_sc/1009_jdy/index.html 

今日は本番の会場である、なにわ橋アートエリアB1で実寸でリハーサルが出来ました。
実際アクティングエリアに立ってみないとわからないことは多いもので、事前にこうしてリハーサル出来るのはありがたいことです。

もちろんリハーサルは英語で行われるので大変ですが、これ後々になって気付いたことですが、英語だと言われたことを理解するのに一生懸命になる分、その言葉がしっかり記憶され、後々思い出せるというパラドクス。

今日印象に残ったのは振付を踊るときの時間の使い方についてジョディが言った言葉

「あなたが小さな子供の時のように時間を使って」

魅力的なダンサーは皆、理系頭脳と詩的感性を兼ね備えているというのは、僕の数少ない経験の中から出た実感ですが、正確な角度や位置関係の指定のある振付に、このようなイメージを添付してゆく彼女の仕事っぷりには圧倒されます。
あと難波橋の獅にも圧倒されましたけど・・・

振り向いてみただけの異邦人

今年は、よく考えたら本当に多くの外国人のダンサーと知り合いになった年でした。
ってまだ今年は終わっちゃいないんですが、、、。


韓国から始まり、フィンランド、トルコ、タイ、ニューヨークと、今までには考えられないくらいの国際色溢れた年でした。ってまだ終わっちゃいないんですが。

何でこんなことを言い出すかと言えば今日ふと、ジョディさんとユニクロで買い物をしているときに「今、俺ニューヨーカーとショッピングしてるわ、梅田のユニクロで」と思って急に変な感じになったからです。

特に彼女は、今まで知り合いになった外国人のダンサーと一味違うタイプのようです。

彼女は振付も普段の立ち居振る舞いも硬質で、高温多湿のアジアの湿気を寄せ付けないドライさが効いています。
そのくせ別れ際にウインクしたりなんかして、チャーミングな一面もあるのです。ツンデレってやつです。


振付の中にも“ツン”の部分と“デレ”の部分とがスリリングに構成され、静かではありますが、その変化から目が離せない海峡の波のごとく、見るモノを惹きつけます。


体のリズムの変化だけじゃなく、意識の出し入れみたいなことも考えているに違いない。しかもその出し入れをあざとくならないよう、ムーブメントの中に上手く溶け込ませている。

巧妙に仕組まれたその動きを淡々とやっていると、自動的に踊り手の意識が誘発されるような仕掛けが振付の中にあります。

観客はその乾いた美しさにひきつけられ、その先に巧妙に仕組まれた意識の波に魅了され・・・・るように踊るのは・・・はい、私です。語る前に実践せよ。それがダンサーの仕事です!と自分に言い聞かせてます。
客席に制限があるのでご予約はお早めに!
http://www.db-dancebox.org/03_sc/1009_jdy/index.html 

2010/09/07

アートエリアってぐらいだから洒落てるわな、そら。


ご無沙汰してしまいました!
ここ二、三日の生活があまりにもプライベートな話題に満ちみちていたので(地元にて小中高のみならず大学の同期の友人たちと、とっかえひっかえ遊び呆けてました)すっかりブログも滞り気味でしたが、今日京都に帰ってきて、ジョディメルニックさんのリハーサルが始まったので、頑張って更新します。何年かぶりに夏休みを満喫しました!

さて今回のジョディさんの作品、チラシがカッコイイです。詳しくはコチラ!
なんか僕のソロ作品はよく「モテないダンス」と言われます。まあ汗だの唾だの出まくってますから(友人曰く「京極汁、出過ぎ」)キモいことは自覚しつつ作っているんですけども、今回はきっと「モテ」ます。
振付家はニューヨーカー。出演するのは僕を除き女性ばかり。あとは踊りがよければ、もうモテない訳がありません。

と、まあ戯言はさておき、今日ジョディさんと初めてお会いしましたが、本当に体の使い方が美しいです。見ていて飽きません。というのも、体の語り口が多様でありながらスマートで、クリアーで力強いです。

決して派手ではないけれど、しっかりとした存在感があります。いやぁ~こういう人の動きを間近で見られるなんて幸せです。

あっという間に三時間が過ぎ、稽古後には企画者の方と連れ立って京阪なにわ橋のアートエリアB1の会場を下見に行きました。


まだオープンしてから2年だそうで、駅改札を出てすぐのオシャレ空間です。出町柳の皆さん!京阪で直通で来られますよ!
北浜の美しい夜景を撮ろうとしたらブレブレでした。明日からまた京都LIFEの再開です。